会社をクビになる、そんな悪夢は突然やってきます。
クビになる理由としては自分の不手際や過失の場合もありますし、会社の都合の場合もあるでしょう。
会社をクビになってしまうとあまり印象が良くないので、「ちゃんと就職できるかな?」と心配になってしまうのではないでしょうか。
そこで今回は、会社をクビになると転職で不利になるのか、また、クビになった後に転職するまでにやらなければならないことを説明します。
目次
会社をクビになると転職で不利になる?
クビには2つのパターンがある
会社をクビになるだけでもショックなのに、その後の転職活動にも悪影響を及ぼすようなら、まさに「泣きっ面にハチ」です。
実際会社をクビになってしまった場合、転職に不利になってしまうのでしょうか?クビには大きくわけて2つのパターンがあります。
まず一つは、会社が倒産したり、会社の業績が悪化したことによる人員整理によりリストラされるなど、会社の事情が絡む場合です。
こちらのパターンは労働者に非があるわけではないので、転職が不利になる可能性は低いです。
就職先に仕事に対する前向きな姿勢を見せることができれば、クビになったことは「やむを得ない理由」だと判断してもらえるでしょう。
もう一つは、仕事に対する能力が足りない、勤務態度が悪い、悪質な事件を起こしてしまったなど、労働者側に問題がある場合です。
以前働いていた会社で問題を起こし、クビになった人を雇いたいという企業はないでしょう。
転職先でも問題を起こすのではないかと思われ、敬遠されてしまうのが普通ではないでしょうか。
自身の不手際が原因で会社をクビになった場合、転職先が悪いイメージを払拭し、納得できるような説明をできなければ内定をもらうことは難しくなってしまいます。
クビになったことは転職先にバレる?
クビになったことは話しづらい
会社をクビになってしまうと転職が不利になる可能性があるということで、クビになったことを転職先に内緒にして就職活動をする人もいます。
実際に会社をクビになったことはバレない可能性が高いです。
履歴書にも普通解雇や懲戒解雇などを記載しなければならないという決まりはありません。
また、解雇などはその人のプライベートな情報なため、転職先が前の勤務先に問い合わせたとしても情報を漏らすようなことはないでしょう。
離職票にはクビになった理由が記載されていますが、これは会社がハローワークに提出するため、転職先にはバレません。
従って、自分から言わなければクビになったことが転職先にバレる可能性は低いです。
嘘をついたらどうなるの?
自分から言わなければバレませんが、面接では企業から退職理由を聞かれることがあります。
多くの企業が「できるだけ長く活躍してほしい」「有能な人材を引き入れたい」と思っているので、リスクを避けるために退職理由を聞かれることがほとんどでしょう。
そんな時に嘘をついたり、意図的にクビになったことを隠してしまうと経歴詐称になってしまいます。
経歴詐称がバレても犯罪にはなりませんが、バレた時に内定を取り消されたり、「事実を知っていれば採用しなかった」という事由で入社後に解雇されてしまうこともあります。
何回も解雇されると再就職も絶望的になってしまいますし、経歴詐称は企業に多大な迷惑をかけてしまいます。
クビになったことをバレずに入社できたとしても常に高いリスクを負い続けることになるので、嘘をつくのはおすすめできません。
退職理由の説明の仕方
聞かれたら正直に答えよう
会社の事情によりクビになってしまった場合は、そのことを正直に伝えれば問題ありませんし、退職理由を聞かれなければ答えなくて良いでしょう。
しかし、面接官から退職理由を聞かれることはよくあります。
先述の通り、嘘をついたり誤魔化してしまうと後々大きな問題になってくるので、正直にクビになったことを伝えることが必要になってきます。
しかし、何らかの理由で前職をクビになった人を積極的に採用したいと思う企業はないでしょう。
従って、面接官を納得させるような説明をすることが大切になってきます。
まずは、クビになった事実をきちんと認め、反省の態度を示すことが大切です。
「今回採用された際には、同じようなトラブルで退職することはない」、「今度同じような問題が起きた時は柔軟に対応できる」ということをしっかりアピールしましょう。
「前職では自分の身勝手な振る舞いのせいでクビにされてしまいましたが、協調性の大切さを学ぶことができました」と今後の成長を予感させるようなコメントをすることが大事です。
きちんと前を向き、面接官の目を見てハキハキと話すことで、好印象を持たれるきっかけになります。
クビにされたということで、前の職場に不満があるかもしれませんが、受け身や批判の言葉を使わないようにしましょう。
「また解雇された時にうちの企業の悪口を言うのでは」と思われて採用されなくなってしまいます。
退職理由を説明する時は、自分の良い所を前向きにアピールし、二度と失敗しないこと、また、これからの成長を期待させるようなことを伝えましょう。
クビになってから転職するまでにやること
身近な人にクビになったことを伝える
クビになったことを家族や友達に伝えるのは気が進まないかもしれませんが、できるだけ身近な人には話した方が良いでしょう。
職を失うということは人生の一大事ですし、自分一人で抱え込もうとすると精神的にも参ってしまいます。
プライドを傷つけたくない、家族に心配をかけたくないという気持ちも分かりますが、転職が上手く行かないとどんどん追い込まれていき、周りが見えなくなってしまうでしょう。
そうすると面接の時に失敗したり、条件の悪い所を就職先に選んでしまうことに繋がります。
身近な人に話すことで不安を解消したり、心が軽くなります。
親しい親友に話せば、就職先を紹介してくれたり、アドバイスをしてくれたり、必ず心強い味方になってくれるでしょう。
元同僚や元上司と良い関係を保つことも重要です。
一緒に仕事をした仲間ですし、悩みの相談に乗ってくれたり、仕事の紹介をしてもらえる可能性が高いです。
お金の計算
クビは突然宣告されるので、退職とは違って急に収入がなくなってしまいます。
そこで心配になってくるのがお金のことです。
しっかりとマネープランを考えて、転職活動に挑みましょう。
現在の貯金はいくらあるか、退職金や失業保険などはいくら貰えるのか計算しましょう。
転職には2~3カ月ほどかかるのが一般的ですが、クビになったというハンデがあるので、もっとかかる可能性もあります。
毎月の出費や、家賃、食費、納める税金なども細かく計算し、やりくりしましょう。
場合によっては短期のアルバイトをしたり、資金を親に借りるということも必要になるかもしれません。
転職エージェントを利用する
会社をクビになってから転職する場合は、転職エージェントの利用をおすすめします。
転職エージェントを利用すれば、他では手に入らない求人に出会えたり、書類審査や面接の通過率を上げてくれるようにアドバイスしてくれるなど、心強い味方になってくれます。
面接の時にどう答えたらいいかキャリアアドバイザーが考えてくれますし、各業界の企業とコネクションがあるので転職活動がスムーズに行えるでしょう。
転職エージェントは無料でサポートしてくれるので、必ず利用しましょう。
焦らず慎重に転職活動をしましょう
会社をクビになってしまった場合、精神的なダメージは相当なものでしょう。
しかし、やる気を失っているヒマはありません。
向いていない仕事、会社で結果を出すことは難しいですし、たった一社から切られたくらいで落ち込む必要はないのです。
クビになって良かったと思う方法が一つだけあります。
それは転職活動を成功させ、前の職場よりも素敵な職場で働くことです。
解雇されたことを希望への船出だと思い、焦らず前向きに転職活動を勧めましょう。