現職での仕事があまり気に入らず、もっと自分が楽しく働けたり、活躍したりできる場所があるのではないかと思う人もいるでしょう。
具体的にこれがやりたいという気持ちがあるわけではない場合には、転職しようと思ってもどうやって求人を選んだら良いかで悩んでしまいがちです。
このような場合にはどのようにして転職先を決めたら成功できるのでしょうか。
目次
やりたいことがわからない原因を考えよう
やりたいことが具体的に定まらない場合には、まずその原因を探ってみるのが大切です。
大まかには四つのパターンがあるので、自分がどのパターンに該当するかを確認してみましょう。
長所がわからない
長所を生かして活躍したいと仕事を選ぶときに考える人は大勢います。
他の人にはできないような働きぶりができるほどの優れた能力を持っているなら、それを最大限に発揮できす職場を選ぶとやりたいことができると考えられるでしょう。
しかし、自分の長所が何かがわからずに悩んでしまう人も多いのです。
はっきりとした強みがなく、苦手意識ばかりが大きくて得意と言えるものが何もないという人には、自己分析のやり直しをするのが重要になります。
自己分析の際に気をつけておきたいポイントとして挙げられるのが、他人との比較は最小限にすることです。
飛び抜けて優秀な知人がいるために、比較すると劣っているから長所がないように感じてしまう人もいます。
その知人には勝てなくとも、平均から見たら突出している部分があるかもしれません。
客観的な視点から自己分析をして強みとしてアピールできることを探してみましょう。
苦手なものがわからない
新しい職場では不得手な仕事はしたくないと思う人もいるでしょう。
このような考え方を持っている人がやりたいことを見つけられずに悩むのは苦手なものがあまりないからというパターンが多くなっています。
なんでも卒なくこなすことができるので、消去法ではどの仕事が良いかを決められないのです。
あまりにも器用貧乏な人の場合には目立った長所もなくてますます困るかもしれません。
このような場合にはやはり自己分析をして長所に基づいた仕事の決め方をするのが良いでしょう。
あるいは器用貧乏さを武器にできる小さなベンチャー企業やスタートアップ企業も候補として考えられます。
今の仕事への不満しか持っていない
現職の仕事には不満が多くて辞めたいという気持ちから転職を考えているのも多いパターンです。
やりたいことがもともと現職の仕事だったという場合には特に切実な問題で、他にどんな仕事に興味を持てるのかと悩んでしまいがちになります。
この場合にはまず同じ業種、職種で仕事を探してみるのが良いでしょう。
たまたま現職の雰囲気や方針に合わなかっただけで、別の職場にはうまく順応してやりたい仕事ができる可能性があるからです。
もっと大きく仕事の内容を変えたいという気持ちもある場合には、資格の取得に励むのが近道かもしれません。
専門職として働く道を選ぶと自分一人が大きな責任を抱えるような仕事に出会えます。
毎日のようにやりがいのあるような仕事に勤しむことができるでしょう。
失敗を恐れすぎている
転職して今までよりも辛い状況に置かれてしまいたくないという気持ちが強い人もやりたいことが見つからなくなりがちです。
転職先では新しいことを学ばなければならず、現場環境にも慣れなければなりません。
ある程度の苦労を強いられることは確かですが、慣れた後も仕事が苦痛に感じられたら失敗したと思うことになるでしょう。
転職の失敗を恐れすぎてしまうと、少し興味を持った仕事もやはりやめておこうと考えるようになりがちです。
失敗が怖いのなら、失敗したらまた転職すれば良いというスタンスで仕事を探すのが賢明でしょう。
少しでも興味がある企業が見つかったら応募して数年間は働いてみるという方針が妥当です。
そして、自分で定めた期間内に納得できる職場だと思えるようにならなかったら次の職場に移るという計画を立てておけば良いのです。
失敗したときにすぐに移れるように転職後も情報収拾を怠らず、今後のキャリアパスを考えていくことが大切になります。
実際に働いてみて考えよう
やりたいことが決まらない理由は実際に働いてみないとわからないからだというのは多くの人に共通しています。
現職も入社以前はもっとやりたいことができると思っていた人も多いでしょう。
これが本当にやりたい仕事だと納得できる状況を自分で作り出すために、経験を積んでみるのも良い方法です。
副業や兼業を検討しよう
国の方針として副業や兼業を促す傾向が強まり、だんだんと企業も許可する方針を取るようになってきました。
就業規則を確認して副業や兼業が可能だとわかったら、実際に興味のある仕事に従事してみましょう。
アルバイトをして現場の様子を掴んだり、正社員の人と話をしてどんな仕事をするのかを確認したりしてみるのが簡単な方法です。
ただし、アルバイトと正社員では担当する仕事がまるで異なる場合が多い点には注意しなければなりません。
アルバイトをしたときに任された仕事にやりがいがあっても、正社員になったら違う内容であまりやりたくないことだったと後悔する人もいます。
現場で正社員から話を聞いてみるのは肝心だと言えます。
派遣会社に転職してみよう
アルバイトで副業をするのは難しいという場合には派遣会社に転職するのも良い方法です。
数ヶ月単位で色々な職場に派遣してもらうことができ、アルバイトと同じように正社員を補助する形で働くことができます。
業務時間が重ならなければ複数の派遣先に同時に行ける場合もあるので、短い期間でいくつもの職場を体験し、現場の人から話を聞いてくることが可能です。
派遣社員は働く期間が定められているので退職手続きに苦労するようなこともないのはメリットでしょう。
また、紹介予定派遣を利用すれば派遣後にそのまま正社員になれる可能性もあります。
上手に活用すればスムーズにやりたい仕事ができるようになる方法です。
短いスパンで転職する計画を立てよう
やはり正社員として働いてみないと本当にやりたいことかどうかはわからないというのも確かです。
思い切って転職し、短いスパンでまた次の職場に移ることも検討してみましょう。
ジョブホッパーと呼ばれてしまうほど短期間に何度も転職してしまうと採用されにくくなるリスクはあります。
やりたいことが二つか三つくらいに絞り込めたときに効果的な方法と言えるでしょう。
ただ、入社する時点で引き際をよく考えておかないといつまでも働き続けることになってしまいかねません。
辞める可能性が高いことを念頭に置いて、引き継ぎに苦労しないように準備しながら働きましょう。
やりたいことを探すときの方針
試しに働いてみるには少なくともいくつかの候補を挙げなければなりません。
どんな方針で候補を絞り込んでいくことが可能かを確認しておきましょう。
好きなことや趣味と関連付ける
やりたいことを探し出す上で最も合理的なのは好きなことと結びつけて考えることです。
美容に興味があるから化粧品会社で働きたい、子供が好きだから保育に関わりたいといった形で短絡的なもので構いません。
それをスタート地点にして発想を膨らませ、関連する仕事を調べていくと良いものが見つかってくるでしょう。
また、趣味と関連付けて考えるのも良い方針かもしれません。
ただし、例えば音楽であってもビジネス目的と娯楽目的では付き合い方にもかなりの違いがあります。
本当に仕事として関わっていくのに適している趣味かどうかはよく考えてから決めるのが大切です。
習得したい知識や技術を考える
これから身につけたい知識や技術があるかを考えてみるのも合理的な方針です。
どんなものに興味があるかわからないという場合には、プライベートでやりたいこととの関連性を考えてみましょう。
例えば、海外旅行に興味があって英語を学びたいと思っていたけれど機会がなかったという場合には、転職のために英語を学んでみましょう。
そして、英会話教室の講師や旅行会社の添乗員などのように英語力を発揮できる仕事を探してみるという方針を立てられます。
自分の能力を求めている職場を探す
自分がやりたいことを探すのではなく、自分が活躍できる人材だと考えてくれる企業を探すという方針も考えられます。
もしかしたらやりたいことができるかもしれないと思えるような企業からの求人があったらとりあえず応募してみましょう。
そして、自分の能力を評価してもらい、必要な人材だと考えて採用してくれたら転職するという方法です。
能力を発揮できる仕事を任せられることになるため、やりがいに溢れた日々を送れるようになると期待できます。
その仕事に従事しているうちにだんだんと好きになっていくと考えられます。
消去法で探すのは難しい
探し方として消去法を使う人もいますが、転職のときには実はあまり有効な方法ではありません。
やりたくない仕事を除外するのは大切ですが、あまりにもたくさんの仕事が世の中にはあるので候補をほとんど絞り込めないことが多いのです。
前向きにやりたいことを探すという方針は貫くようにしましょう。
落ち着いて転職後の目標を決めてから動き出そう
やりたいことがわからない状況では転職したいという気持ちに駆られてもなかなか踏み出すことができません。
何がやりたいかわからない原因は何かを自己分析し、どんな方針で転職先の候補を絞り込むかをまずは決めましょう。
そして、最初の転職で何が達成されれば良いかを決めてから転職活動を始めるのが大切です。
転職後の目標が定まっていないと、転職に成功したか失敗したかの判断が難しくなりがちです。
転職直後は大変なことが多いのでマイナス面ばかりが見えてきてしまいがちなので、達成されるべき目標を明確にしておきましょう。
そして、やりたいことができないならもう一回転職するという方針にすれば良いだけだと考え、前向きに転職に取り組むのが大切です。