40代は世間では一般に働き盛りの世代で、将来を考えてもかなり大切な時期。
この40代に足を踏み入れたのに無職と言うのでは将来に希望は持ちにくいと感じるかも知れませんが、身の振り方次第では必ずしも絶望する必要はありません。
現状を分析して目標を設定し、問題を解決しながら就職について考えていくことにしましょう。
目次
40代が無職になるきっかけ
40代の方が無職になる理由については、人それぞれに色々な事情がありますが、特に一般的に多いものを見てみましょう。
会社・上司に問題があるケース
余り責任がなかった20代に比べると、40代は部下も持つこともあり、自身に対する責任は重くなってくるもの。
通常でも、そのような責任は精神的にも負担になるものですが、退職に踏み切る方は、更に辛い事情があることも少なくはないようです。
ハラスメントの横行
近年はパワハラ・モラハラに代表される嫌がらせ行為が問題となっており、これらが原因で退職を余儀なくされるケースも少なくはありません。
上司からの不当な圧力の他、近頃では同僚や部下による行為も増えてきているようです。
一般的には転職先を見つけてから退社すると言う選択肢を考えたいものですが、執拗なハラスメント行為のために精神的に追い込まれ、やむなく無職になったと言う事情がある方はしばしば見当たります。
評価・待遇への不満
会社から支払われる給料が安かったり、福利厚生に問題があるような場合、40代の方の生活事情を考えると、これは大きな悩みのタネになり得るものです。
40代の場合では、そろそろお子さんも高校・大学への進学を考える時期になってきたり、自身や配偶者のこと、両親のことなど考えておきたい問題が山積してきます。
このタイミングで会社側の事情により給料が安いとか、キャリアアップができないような場合は、その職場にとどまるのは難しいかも知れません。
会社の倒産・リストラ
年度にもよりますが日本全国の会社は、毎年数千から2万件ほどが倒産していると言われます。
突発的な不景気に見舞われたり、経営者の世代交代に失敗することもある他、時代の変化で主要事業が成り立たなくなった時にも経営は行き詰まるものです。
このような理由で会社が倒産した場合には、社員は雇用主を失い、無職になってしまうこともあるでしょう。
他にも、業績不振の場合にはリストラと言うことで人員整理を行い、その対象になって職を失う方もよく見られます。
自身に理由があるケース
順風満帆に仕事をこなしていたとしても、自身にトラブルが生じたり違った目標ができたりと言った理由で、退社に踏み切る方も少なくはありません。
病気などの健康トラブル
体力にも衰えが見え始め、体調面の変化も感じやすくなる40代では、自身に病気などのトラブルが生じてしまうことも、しばしばあります。
長期間の治療が必要になったり、後遺症で労働に支障が出たため、元の職場にはいられなくなったと言う事情をお持ちの方も多いようです。
病気に関しては近年は精神・神経に関するものも増加傾向にありますから、うつ病や自律神経失調などを発症し、退社を余儀なくされたケースもしばしば見当たります。
新しい挑戦をはじめた
元の職場には魅力を感じなくなったり、40代になってから本当にやりたかったことが見つかった場合にも、退社を決意する方はあるようです。
このような挑戦的な形での退社も、結果が出ると素晴らしいことなのですが、やはり、上手く行かなかった場合には職を失いかねません。
大きな失敗をしてしまった
ある程度でしたら仕事上の失敗をしても、能力不足での解雇と言うのは法的に認められにくいものとなっています。
解雇されやすいのは他の失敗で、違法行為をして逮捕されたとか、公序良俗に反した行動をしたようなケース。
例えば既婚なのに社内の異性社員と不倫していた、と言うような事情があれば、解雇されるリスクは高くなってしまいます。
魔が差したと言うことで警察のお世話になってしまった時にも、職場にとどまるのは難しいでしょう。
家族や血族にトラブルが発生した
自身や会社に問題がなくても、自身の周囲の人間に問題が発生し、元の職場にとどまるのは難しくなるケースも見られます。
この場合では、やむを得ず仕事を続けられなかった方も少なくはないはずです。
介護の発生
ご両親や配偶者が大病を患い、健康を害した結果、介護が必要になるケースは決して稀ではありません。
このような場合に介護離職と言う形で、仕事を辞めると言う選択をする方は増加傾向にあり、社会問題となっています。
子供の看病のため
こちらは珍しい部類かと考えられますが、お子さんの病気・怪我に対する看病のために、退社するケースが見当たるようです。
40代無職の厳しい現実と脱出
40代無職から社会復帰を目指すのは簡単ではありません。
実際に職を失った方の中には、転職活動をしたものの失敗が続いており、悪戦苦闘を余儀なくされているケースも少なくはないはず。
このような状況では精神的にも絶望してしまいかねませんが、ここで諦めず、40代無職からの転職が難しい理由と、現状を改善する方法について見ていくことにしましょう。
40代無職からの脱出が困難になる理由
40代無職からの脱出が簡単ではないのは、色々な理由が折り重なる形で存在しているからです。
まずは現実にある問題を確認してから、その解決・改善を考えていきます。
求人数が少ない
年齢的にも再スタートは難しいのが40代です。
これは求人募集にも現れており、将来性のある案件に目を通すと、30歳や35歳までと言う年齢制限がされていることも多々あります。
40代以降に対する求人は絶対数が少なくなっているので、再就職が難航しやすいわけです。
スキルや経験が求められる
新入社員を一から育てるのではなく、経験やスキルを持っている人材を即戦力として雇用するのが、40代以降の採用考査の特徴です。
特に有力な資格や技術、管理職経験を持っている方は、一旦は無職になっても脱出しやすいと考えて良いでしょう。
そうではない場合は、改善策を考える必要があります。
これまでのマイナス要素は厳しく評価される
20代でしたら転職が多いとかフリーターだった、と言うような事情があっても、就職を考えることは不可能ではありません。
しかし、40代になっている場合に転職癖があったり、最近までアルバイトをしていた場合では、致命的な問題として評価されやすいでしょう。
このようなマイナスな部分には、面接官も更に厳しくなってきます。
無職からの脱出を考える
上述のように40歳で無職になり、苦戦している場合には、再就職を阻む色々な原因が存在していると考えられます。
中には今から取り除くのは難しい原因もあるはずですが、諦めないで、できるだけ努力していくことが大切。
無職からの脱出と、そのための出口戦略について考えていきましょう。
自分の強みを引き出す
無職になってしまうと、ついつい自信を失ってしまいがちではありますが、まずは冷静に自分の能力に目を向けてみましょう。
これまでの就労経験から得た知識や技術は武器になりますので、これを上手に活用することが大切。
就職活動と並行して、今後の武器になる資格を習得するのも良いでしょう。
これまでの自分を分析する
再就職が上手くいかないと気分的にも落ち込んでくるものです。
「今までダメだったから、今度もダメだろう」と言うような精神状態では、採用される可能性を自ら失うようなものですから、自分自身についてしっかりと客観視し、これまでのことを見直してみる必要があります。
例えば、就職面接においてキチンとPRできているかや、相手企業のニーズを把握しているかなどを確認していきましょう。
40代だから、無職だからと言うことで採用されないのではなく、面接の方法に問題があるケースもしばしばあるのです。
出口戦略ではサポートを受けよう
自身で努力することも大切ですが、40代からの再就職には色々な困難が伴うものですから、どうしても疑問や不安が生じてきます。
このような時には一人で悩まずに、相談できる相手を見つけて行きましょう。
キャリア転職センターでは役立つ転職サイト・エージェントを紹介しているので、上手に使いこなしていくのがおすすめです。
転職サイトの使いこなし術
転職サイトは情報量が多いもの、良質な案件が揃っているものを中心に選んでいきます。
この時、どれか一つを選ぶのではなくて複数のサイトに登録するのがおすすめ。
その方が多くの案件をチェックできますから、自身にあった求人情報を探しやすくなるわけです。
転職エージェントに相談
転職エージェントは単に求人情報を紹介するだけではなく、面接対策やキャリアに関するアドバイス等、就職に関する多彩なサポートを行っているケースが多いです。
個人個人にあったサポートを期待でき、悩みや疑問がある時には話を聞いてもらえます。
転職サイトと併せて使っていくことにしましょう。